アディダスのスニーカー「スタンスミス」は“素直で万能”な履き心地が魅力ですが、純正インソールは薄く、歩行を積極的にサポートする機能がほぼありません。長く歩く日や立ち仕事のあとに足裏の張りやふくらはぎの疲れを感じやすいのは、その影響も大きいと考えています。

そこで着目したのがインソール交換というカスタム。
数あるインソール会社の中でもニューバランスは、1906年の創業時からアーチサポートや矯正靴にルーツを持つブランドで、歩行を支えるための知見が厚いです。今回はその流れを汲む高機能モデルLAM55634に交換することで、履き心地がどこまで改善するのかを検証しました。交換のコツや注意点、純正との違いを実体験ベースでまとめます。
Contents
- 1 スタンスミスの純正インソールに感じていた不満点
- 2 ニューバランスの高機能インソール「LAM55634」とは?
- 3 LAM55634のポイント(KaRVO™/ナノフロント®/TPUフォーム)
- 4 「LAM55634」はこんな人におすすめ
- 5 「LAM55634」のデメリット・注意点
- 6 インソール交換前の下準備—サイズ合わせと内側の清掃
- 7 スタンスミスにLAM55634を実際に入れてみた【交換方法】
- 8 よくある質問
- 9 まとめ
- 10 スタンスミスのインソールをニューバランスLAM55634へ交換して履き心地アップ!
- 11 立ち仕事にピッタリ!ドクターショール「ジェルアクティブインソールワーク」を試してみた!
- 12 ナイキ「エアマックス90」のインソールをKicks Wrap「AIR insole」に交換してみた!
- 13 コンバース「オールスター」のインソールを剥がして交換するやり方
- 14 スタンスミスにニューバランスのインソール「RCP130」を使って履き心地アップ!
- 15 ニューバランスのインソール「RCP280」に交換してスニーカーの履き心地を良くしよう!
- 16 インソール交換でナイキ「エアフォースワン」の快適さをアップ!ニューバランス「RCP150」がおすすめ!
- 17 ニューバランスのインソール徹底比較!違い・型番別の選び方とおすすめ
- 18 ジャックパーセルのインソールをコンバース純正のREACTに交換して履き心地アップ!
スタンスミスの純正インソールに感じていた不満点
スタンスミスは「素直で万能」な履き心地が魅力ですが、長距離を歩く日や立ち仕事の後は、足裏の張りやふくらはぎの疲れを感じることがありました。特に歩き出しに重さが残ることがあります。

そこで、靴の印象はそのままに“軽快さ”と“前への転がり”を加える狙いで、ニューバランスの上位インソール LAM55634 を試しました。
ニューバランスの高機能インソール「LAM55634」とは?
ニューバランスは1906年にボストンで創業し、「アーチサポートインソールや偏平足などを直す矯正靴の製造メーカーとして誕生」した背景を公式に示しています。歩行サポートの知見を受け継ぐ文脈の中で、上位モデルHigh Grade Rebounding Insole(LAM55634)が展開されています。
LAM55634公式ページの製品説明では、
「インソールカバーは帝人フロンティアのナノフロント®を採用し、卓越したグリップを提供」、そして「軽量・高反発のKaRVO™をヒール部から中足部にかけて馬蹄状に設置」
と明記。スタンスミスのようなフラット系にも、滑りにくさと後足部の安定を同時に加えられる仕様です。
踵の位置が高めにできている(ヒールアップのメリット)

New Balanceの製品の中でも履き心地が重視されるスニーカーやインソールでは踵が高めに設定されていますが、LAM55634も同様に踵の位置が高く作られています。
踵の位置が高めにできることのメリットは下記の通りです。
- 前重心が作りやすい
着地→蹴り出しが一連の動きでつながり、歩幅が自然に伸びる。 - ふくらはぎの張りを感じにくい
踵の“収まり”が良く、余計なブレーキがかかりにくい。 - 階段や小走りでテンポ維持
“着地の残り感”が薄く、次の一歩に移りやすい。
New Balanceのインソール「LAM55634」のサイズ感

サイズは下記の5段階用意されていて、自分のサイズに対応したものを購入して爪先部分をカットして使います。
カットには型紙もついているので安心。はさみで簡単にカットできます。

筆者のスタンスミスは26.5cmなのですが、今回は試しにMサイズを購入しました。
| SS | 21.5-22.5cm |
|---|---|
| S | 23-24cm |
| M | 24.5-25.5cm |
| L | 26-27cm |
| O | 27.5-28.5cm |
| XO | 29.0-30.0cm |
LAM55634のポイント(KaRVO™/ナノフロント®/TPUフォーム)

スタンスミスに装着して体感できた変化を、3つに絞ってまとめました。詳細な仕様はこの後の「KaRVO™/ナノフロント®/TPUフォーム」セクションで補足します。
- 軽快な踏み心地
一歩目の“重さ”が抜け、テンポ良く歩ける体感。 - さらっとした触感
表面がベタつきにくく、長時間でも不快感が出にくい。 - 前重心サポート
踵側の厚みで重心移動が自然になり、推進が生まれやすい。
KaRVO™スタビライザー(ヒール〜中足部を“馬蹄状”に支える)

ヒールカップの外周をなぞるように配置されたスタビライザーが踵着地時のブレを抑え、土踏まずをロックして落ち込みを防ぐイメージです。フラットな靴でも着地→体重移動→蹴り出しの流れが途切れにくくなり、筆者の体感では前重心への乗り換えがスムーズになりました。
「軽量、高反発性を兼ね備えた強化プラスティックKaRVO™をヒール部から中足部にかけて馬蹄状に設置」
ナノフロント®(帝人フロンティアの高グリップカバー)

素材元の帝人フロンティアによれば、ナノフロント®は直径約700nmの超極細ポリエステル繊維で、通常繊維の数十倍の表面積とナノレベルの微細な凹凸が大きな摩擦力=ズレにくさを生みます。蒸れた状態でも足ズレを抑えやすく、靴内の一体感に寄与します。
「インソールカバーにナノフロント®を採用し、卓越したグリップを提供」
High Grade Rebounding Insole|ニューバランス公式通販 | – New Balance
NANOFRONT® | ナノフロント® | 製品情報 | 帝人フロンティア株式会社
TPUフォーム(クッションの“戻り”と耐ヘタリの両立)

ベースにはTPUフォームを採用。「超臨界流体発泡製法」により高反発性とヘタリにくさの両立をうたっています。スタンスミスのフラットな踏み心地に“反発の戻り”を加えつつ、薄い純正で感じやすい底当たりを和らげる方向です。
New Balanceインソールの他モデルとの違いはこちらから

「LAM55634」はこんな人におすすめ

「LAM55634」通勤や立ち仕事でスニーカーをよく履く人。フラットなソールに軽快さと前重心を足したい人、そして「疲労感を減らしたい」人におすすめです。
一方でスニーカーをタイトめのサイズでジャストに履く人は、インソール厚みによる内寸の変化を考慮した方が安心です。
「LAM55634」のデメリット・注意点
ヒール位置がわずかに高くなるため、完全なフラット感が好みの方には合わない可能性があります。甲周りの余裕が少ない靴ではフィットに影響が出ることがあるので、靴紐の緩め方やソックスの厚みで微調整しましょう。また、インソールをカットする際は大きく切らず“少しずつ”が鉄則です。
インソール交換前の下準備—サイズ合わせと内側の清掃

まずは純正インソールを外し、靴内の砂やホコリをブラシで除去します。
サイズ合わせは純正インソールを型紙代わりにし、LAM55634のつま先側を少しずつカットして合わせていくのがコツです。
- 型取り&微調整
純正でトレースし、つま先を“数ミリずつ”削って合わせる。 - 装着のコツ
軽く曲げた状態でつま先から入れ、土踏まず→つま先の順に皺と浮きをならす。
スタンスミスにLAM55634を実際に入れてみた【交換方法】

つま先側からゆっくり持ち上げ、接着が強い箇所は少しずつ空気を入れて剥がします。無理に引っ張らず、時間をかけるほど綺麗に外れます。

型紙とLAM55634を合わせてサイズを確認します。この時に純正インソールとも合わせて調整しても良いですね。

つま先を数ミリずつハサミで調整。カーブは一度“角張り”気味に切り、最後に丸く面取りすると失敗が少ないです。

装着する際はつま先→土踏まずの順で押し込みます。インソールを丸めて尖らせて押し込むときれいに入ります。浮板部分や皺は指でならして密着させます。この時にインソールのズレを防ぎたい場合はインソールの裏に粘着力があまり強すぎない両面テープを貼っておくと良いです。
よくある質問
- サイズはどう選べば良いですか?
-
純正インソールを型紙にしてつま先側を数ミリずつカットして合わせます。迷ったら大きめを買い、微調整で詰めるのが安全です。
- インソールを入れてから甲がきつく感じます。対処法は?
-
インソールの厚みで内寸が変化することがあります。靴紐を一段ゆるめる、薄手ソックスに替える、つま先の当たり部分だけ1〜2mm再カットするなどで調整してください。
- 他のスニーカーにも使えますか?
-
はい。コート系やフラット系のスニーカー(ナイキ、コンバース、ニューバランスなど)でも相性が良いです。靴ごとに型取り→微調整は行ってください。
- 交換の目安やメンテナンスは?
-
毎日使用で半年〜1年を目安に摩耗やヘタリを確認。靴内は中性洗剤で拭き取り→完全乾燥を習慣化すると快適さが長持ちします。
まとめ

- 軽快な踏み心地で疲労軽減
- さらっとした触感で蒸れにくい
- 前重心サポートで踏み出しをサポート
- ヒール位置がわずかに高くなるため、完全なフラット感が好みの方には合わない
- 価格がやや割高
LAM55634へ交換すると、スタンスミスの“素直さ”はそのままに、軽さとさらっとした快適さ、そして前への体重移動のしやすさが加わります。ヒールの高さの違いは比較写真でも確認でき、歩行テンポへの好影響も実感できました。まずは一足で試す価値が十分にあります。
ニューバランスインソールの比較はこちらの記事から

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