Wi-Fi 7のデュアルバンドとトライバンドの違い|6GHzは必要?実測から判断

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Wi-Fi 7のデュアルバンドとトライバンドの違い|6GHzは必要?実測から判断

Wi-Fi 7ルーターを選んでいると、「デュアルバンド」と「トライバンド」という表記が出てきます。

大きな違いは、2.4GHz+5GHzのデュアルバンドに対して、トライバンドでは6GHzも使えることです。

我が家ではSo-net 光10ギガへの乗り換えをきっかけに、6GHz対応のトライバンドWi-Fi 7ルーター「TP-Link Archer BE700」を購入しました。

実際に購入したTP-Link Archer BE700本体
我が家で使用しているトライバンドWi-Fi 7ルーター「Archer BE700」です。

実際に5GHz・6GHz・MLOを測り比べてみると、6GHzが常に一番速かったわけではありません。

そのため、「Wi-Fi 7を買うなら6GHz対応を選ぶべき」と単純には言えないと感じています。

先に結論
  • Wi-Fi 7だからといって6GHzは必須ではない
  • 1ギガ回線・Wi-Fi 6以前の端末中心ならデュアルバンドでも十分検討できる
  • 6GHz対応スマホ・PCと10ギガ回線を活かしたいならトライバンドの価値が大きくなる
  • 320MHz幅を使いたい場合は6GHz対応が必要
  • 我が家の実測でも6GHzが常に5GHzより速いわけではなかった

この記事はデュアルバンド機とトライバンド機を同条件で実機比較したものではありません。我が家で使用しているトライバンドのArcher BE700による5GHz・6GHz・MLOの実測結果と、各製品の公式仕様をもとに6GHzの必要性を整理しています。

Wi-Fi 7のデュアルバンドとトライバンドは何が違う?

まず押さえておきたいのが、Wi-Fi 7=必ず6GHz対応ではないという点です。

Wi-Fi 7では2.4GHz・5GHz・6GHzという3つの周波数帯を利用できますが、実際のルーターには2.4GHz+5GHzだけを搭載したデュアルバンドモデルもあります。

6GHzまで搭載したモデルがトライバンドです。

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比較デュアルバンドトライバンド
周波数帯2.4GHz+5GHz2.4GHz+5GHz+6GHz
6GHz非対応対応
320MHz幅6GHzを使えないため非対応対応製品・端末で利用可能
MLO対応製品では2.4GHz・5GHzを利用6GHzを含む複数帯域を利用可能
価格比較的抑えやすい上位モデルが多い
向いている人価格と性能のバランス重視無線性能や6GHzを重視
搭載機能やMLOの動作はルーター・接続端末によって異なります。

つまり、「Wi-Fi 7の新機能を使いたいからトライバンドでなければならない」というわけではありません。

デュアルバンドのWi-Fi 7ルーターでも、製品によってはMLOや4K-QAMなどのWi-Fi 7機能を利用できます。

6GHzを使えることがトライバンド最大の違い

では、トライバンドを選ぶ一番大きな意味は何か。

やはり6GHzという新しい周波数帯を利用できることです。

6GHzは混雑を避けやすい

家庭のWi-Fiでは、長年2.4GHzと5GHzが使われてきました。

周囲にもWi-Fiルーターが多い環境では同じ周波数帯を使うネットワークが増え、混雑や干渉が発生することがあります。

6GHzはWi-Fi 6E・Wi-Fi 7対応端末が中心となる比較的新しい帯域なので、利用できる環境では混雑を避けられる可能性があります。

320MHz幅を利用できる

Wi-Fi 7の高速化で大きなポイントとなるのが320MHzのチャンネル幅です。

320MHz幅は6GHz帯で利用するため、6GHz非対応のデュアルバンドモデルでは利用できません。

ルーターだけでなく接続するスマホやPC側も対応している必要がありますが、Wi-Fi側で1Gbpsを大きく超えるような速度を狙う場合には、トライバンドを選ぶ理由のひとつになります。

MLOで使える帯域の選択肢も増える

Wi-Fi 7ではMLO(Multi-Link Operation)によって、複数のWi-Fiバンドを利用した通信が可能になりました。

デュアルバンドモデルでもMLOに対応した製品はありますが、トライバンドなら6GHzを含めて利用できる帯域が増えます。

ただし、実際にどのバンドを同時利用するかやMLOの動作は、ルーターと接続端末の組み合わせによって異なります。

実際に5GHz・6GHz・MLOを測ると6GHzが常に速いわけではなかった

ここはスペックだけでは分かりにくいところなので、我が家で使っているArcher BE700で実際に測っています。

ルーターは戸建ての1階に設置。iPhone 17 Proを使って、1階と2階の仕事部屋で5GHz・6GHz・MLOをそれぞれ3回ずつFAST.comで測定しました。

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測定場所5GHz6GHzMLO
1階平均約1.83Gbps平均約1.72Gbps平均約2.07Gbps
2階仕事部屋平均約597Mbps平均約790Mbps平均約770Mbps
Archer BE700・iPhone 17 Proで各接続を3回測定した下り平均値

結果を見ると、1階ではMLOが平均約2.07Gbpsで最速でしたが、5GHzも平均約1.83Gbps出ています。

6GHzは平均約1.72Gbpsだったので、ルーターに近い1階では5GHzの方が平均値はわずかに上でした。

一方、2階の仕事部屋では6GHzが平均約790Mbpsで最速。MLOが約770Mbps、5GHzが約597Mbpsという結果でした。

「6GHzなら必ず5GHzより速い」という結果ではありません。

Wi-Fiは設置場所・壁や床・周囲の電波・接続端末などによって結果が変わるため、6GHz対応というスペックだけで実際の通信速度を判断しない方がよさそうです。

BE700で5GHz・6GHz・MLOを測定した詳しい結果はこちらの記事にまとめています。

6GHzがなくても困らない人

トライバンドの方が機能は増えますが、すべての家庭で6GHzが必要とは思いません。

  • インターネット回線が1Gbps
  • 現在の5GHz Wi-Fiで速度に困っていない
  • 6GHz対応のスマホやPCを持っていない
  • Web閲覧・動画視聴などが中心
  • ルーターの価格をできるだけ抑えたい

こうした使い方なら、6GHzのために上位のトライバンドモデルへ予算を増やす必要性はそれほど高くありません。

特に回線自体が1Gbpsで、現在のWi-Fiでも数百Mbps出ているのであれば、実際の用途ではデュアルバンドWi-Fi 7でも十分なケースは多いと思います。

6GHz対応のトライバンドを選ぶ価値がある人

逆に、我が家のような環境ではトライバンドを選ぶ意味があります。

  • 10ギガ回線を契約している
  • Wi-Fiでも1Gbpsを超える速度を狙いたい
  • 6GHz対応のWi-Fi 6E・Wi-Fi 7端末を持っている
  • 320MHz幅を利用したい
  • 周囲の5GHz Wi-Fiが多く混雑が気になる
  • 数年間使うことを考えて端末の6GHz対応が増えることも見据えたい

我が家では10ギガ回線を契約し、Wi-Fi 7対応端末も使っているため、トライバンドのBE700を選んだメリットを活かせています。

特にWi-Fiで最大2.5Gbpsまで確認できたことを考えると、無線側まで高速化したい場合には6GHz・MLOを使える構成にしておく価値がありました。

1ギガ回線と10ギガ回線では選び方が変わる

6GHzが必要か迷ったら、まず現在契約しているインターネット回線から考えると分かりやすいです。

1ギガ回線ならデュアルバンドも有力

1ギガ回線の場合、インターネット側の上限を考えると、必ずしも高価なトライバンドモデルが必要とは限りません。

現在の5GHzで十分な速度が出ていて、6GHz対応端末も少ないのであれば、価格を抑えたデュアルバンドWi-Fi 7を選ぶ方がバランスを取りやすいでしょう。

10ギガ回線なら6GHzも検討したい

10ギガ回線の場合は話が変わります。

せっかく回線側を高速化しても、宅内Wi-Fiが1Gbps前後で頭打ちになれば、10ギガ回線の性能を活かせる場面は限られます。

もちろん10ギガ回線だからトライバンド必須というわけではありませんが、Wi-Fi側でもマルチギガを狙うのであれば、6GHz・320MHz・MLOまで利用できる構成は検討しておきたいところです。

10ギガ回線を活かすにはルーター以外にもWAN・LANポート、LANケーブル、PCやスマホ側の対応が必要です。必要な環境はこちらで整理しています。

Wi-Fi 7ルーターは6GHzだけで選ばない

もうひとつ注意したいのが、デュアルバンドかトライバンドかだけでルーターを決めないことです。

特に10ギガ回線で使う場合は、次の部分もかなり重要です。

  • WANポートが1G・2.5G・10Gのどれか
  • LAN側に2.5G・10Gポートが必要か
  • 6GHz対応か
  • MLOに対応しているか
  • 接続するスマホ・PCがWi-Fi 7に対応しているか
  • メッシュWi-Fiや中継器が必要か

例えば「6GHzはいらないけれど10G WANは欲しい」という選び方もできます。

逆に6GHz対応でも、有線LAN側の構成が自分の使い方に合わなければ、別のモデルの方が向いていることもあります。

TP-LinkのWi-Fi 7ルーターはデュアルバンド・トライバンドを含めて機種数が多いため、実際のモデルごとの違いはこちらの記事で比較しています。

Wi-Fi 7のデュアルバンド・トライバンドでよくある質問

Wi-Fi 7なら6GHzは必須ですか?

必須ではありません。2.4GHz+5GHzを使うデュアルバンドWi-Fi 7ルーターもあります。6GHz対応端末を持っていない場合や、現在の5GHzで十分な場合はデュアルバンドも候補になります。

6GHzを使える端末はどれですか?

6GHzはWi-Fi 6E・Wi-Fi 7対応端末で利用できます。ただし、同じWi-Fi 7表記でも対応するチャンネル幅やMLOなどの仕様は端末によって異なるため、購入前に端末メーカーの仕様を確認してください。

6GHzなら5GHzより必ず速くなりますか?

必ずではありません。我が家のBE700実測では、1階では5GHz平均約1.83Gbps、6GHz平均約1.72Gbpsでした。一方、2階では6GHzが平均約790Mbpsで最も速い結果になりました。設置環境によって結果は変わります。

10ギガ回線ならトライバンドを選ぶべきですか?

必須ではありません。ただしWi-Fiでも1Gbpsを大きく超える速度を狙いたい場合や、6GHz対応端末を使っている場合は、6GHz・320MHz・MLOを利用できるトライバンドモデルを検討する価値があります。

まとめ|6GHzが必要かでデュアルバンドとトライバンドを選ぶ

Wi-Fi 7ルーターだからといって、必ずトライバンドを選ぶ必要はありません。

現在の回線が1Gbpsで、5GHzの速度にも困っておらず、6GHz対応端末もほとんどないのであれば、デュアルバンドWi-Fi 7は十分現実的な選択肢です。

一方、10ギガ回線を契約していて、Wi-Fi 7対応スマホやPCから無線でも1Gbpsを超える速度を狙いたいなら、6GHz対応のトライバンドを選ぶ意味は大きくなります。

我が家ではBE700を使って最大2.5Gbpsを確認できましたが、5GHz・6GHz・MLOのどれが速いかは場所によって変わりました。

「Wi-Fi 7だから6GHzが必要」ではなく、「自分の回線・端末・使い方で6GHzを使う場面があるか」から選ぶのが分かりやすいと思います。